たまきちの「真実とは私だ」

事件、歴史、国家の真実を追求しております。芸術エッセイの『ある幻想画家の手記』https://gensougaka.hatenablog.com/もやってます。メールはshufuku@kvp.biglobe.ne.jpです。

桃太郎とは何か~富国強兵と早期出産奨励

 このこと、もうとっくに誰かが見つけてるだろうと思ったのですが、ネットで調べてみると、どうやらまだ出てないので書きます。それは桃太郎の話の真実。それは今日偶然、桃太郎の歌を聴いていたときのことでした。

 
桃太郎さん、桃太郎さん、お腰につけたきびだんご、ひとつ私にくださいな。
 
この聴きなれた歌に、今日の私は「ん!?」と反応した。
 
――腰?
 
そうだろう。ふつう食べ物は時代劇では、たすき掛けにして背負ってないですかい?? なぜ「腰」?……しかもそこに「つけた」……いや、風呂敷でなく、袋に入れてたから腰か……
 
……「あッ!!」ですわ。
 
お腰につけた袋に入った丸いモノつうたら、あーた。キンタマ!!
男のシンボル。
 
桃太郎さん、桃太郎さん、お腰につけたきびだんご、ひとつ私にくださいな。
 
つまり、これは、
 
「兄貴、いい男ぶりだねえ。あっしも男にしてくんなましよ」
「おう、いいぜ、鬼の征伐についてくるなら、おめえも男だ(キンタマあげましょう)」
 
ということではないのか? ちなみにアメリカでは「ビビるな」というのは”glow a pair”(キンタマ生やせ=男になれ)って言うらしいですね。ならばおそらく、犬、猿、雉という家来は、闘いに行く男の属性、つまり忠義性、知恵、見栄えの派手さを表しているのでしょう。(雉はオスが派手なため)
 
しかし以上のことだけなら、桃太郎の話は、少年向けバトル漫画のひな形みたいなものにしかすぎません。桃太郎の話分析はこれで終わらせてはいけない。昔話というのは、必ず潜在意識を直撃するような教訓示唆がつきものだからです。
 
桃太郎における教訓とは何か? それを解くカギはなぜ『桃』なのかというところにあるかと思います。同じ食べ物でも、きびだんごでなく桃のほうが、この物語全編通じての支配力は明らかに大きい。
 
なぜ桃か? それは桃が何の象徴であるかを考えれば簡単です。桃は古来より不老=若さの象徴でした。特に女性における若い肉体の象徴。そしてこれはすでに有名な話ですが、桃太郎の話はもともと、川に流れてきた大きな桃をおばあさんが持って帰ってきて食べると老夫婦とも若返り、そして子供を産んだというのが原型だとの話。
 
このことと上記の、戦う男桃太郎との話を統合すれば、桃太郎の話の全体像とはつまりこうです。
 
世界を征する強い国を作るのは強い男。そして強い男を作るには夫婦若いうち。おまえらも子供は早く作るように。
 
実際、桃太郎の話は1887年に国定教科書にとりあげられそこから広まったそうです。しかしどうして老夫婦が若返ったら子供ができたのかを、児童たちに説明しにくいので、桃から生まれたということに変更されたのだとか。今の政府も少子化対策のために取り上げたくなるような話です。
 
ともあれ、教科書にとりあげられた7年後に近代日本の最初の戦争、日清戦争が起こっています。よく言われる桃太郎の鬼退治が、海外侵攻というのは本当なのかもしれません。